【実録】夢の個人輸入CNC「Makera Z1 Pro」が届いた!…が、初期CAMソフトの洗礼で涙目になった話

個人輸入でついに工房にやってきた、Makera社の卓上CNC加工機「Z1」シリーズ!

Makera社といえば、「個人でも3Dプリンター並みに手軽にCNC加工ができる世界」を目指す期待のメーカーです。

これまでの個人向けCNC最大の壁といえば、間違いなく「CAMによるツールパス計算」。 「3Dプリンターのスライサー感覚でポチッと切削できたら最高なのに…」という全メイカーの夢を叶えるべく、今回のZ1シリーズに合わせて投入されたのが、Makera CAMに変わって新規開発されたCAMとコントローラーが一体になった統合型ソフト「Makera Studio」でした。

Makera Studio操作によるZ1 Proでの4軸加工

しかし、この夢のソフトが……絶賛開発中だったのです。(まぁ知ってて買ったのだけどね)

期待の新人「Makera Studio」…お前、ベータ版だな!?

Makera Studioは、画面のウィザード(案内)に従っていくだけで粗削りから仕上げまでのツールパスを自動作成してくれるという、初心者感涙の親切設計……のはずでした。

Makera Studioのウィザード画面
Makera Studioのウィザード画面

しかし、届いた当初(2026年7月末)の初期バージョンはとにかくバグい! (※10月初旬現在の最新版は「v0.1.2.0」。過去2ヶ月で1回アップデートされていますが、まだまだ絶賛ベータ版感があります。)

マシンが届いた当時は、今のように公式YouTubeの解説動画はまだまだ少なく暗闇の中を手探りで進む完全なモルモット状態です。

Windows版ではツールパス計算中はちょいちょいプログレスバーが消えちゃって、はじめはフリーズしたと思い込んで強制終了させちゃいました。再度実行しても同じだったので放置したら計算終了しました。

Makera Studioの画面
ツールパスの計算中

そして一番困惑したのは……「ソフトが吐き出すツールパスが結構信用できない」ことでした。

泣かされた2大「バグい」挙動

1. 粗削りが“食い込み”すぎる

初めにロゴの彫り込みにチャレンジしました。Vカーブでの彫刻加工はMakera Studioに実装されていないので3Dレリーフ加工で試したのですが。。。
画像を見ていただくと分かりやすいのですが、粗削り時に「どれくらい余白(マージン)を残すか」を設定できる仕様になっています。

しかし、なぜか指定した境界を越えて過剰に深く食い込んで削ってしまうのです。 その結果どうなるか? せっかく仕上げ加工まで完了しても、削りすぎた粗削りの悲惨な傷痕がしっかり残るという切ない事態に……。

2. 4軸加工でカッターがブスリ

さらに期待の4軸加工。 吐き出すパスが不安定なのか、あるいは4軸アセンブリの精度の問題なのか、ところどころでエンドミルを深くブスッと刺してくるのです。

研磨しても簡単に消せない深キズが刻まれた作品を見て、私の心も深くえぐられました。

AI全自動CAMの未来? 正直、僕はまだ信用できませんよ

なんというか、今のMakera Studioは「基本的なことなら一応できる」という未完成な段階です。もし本気で高度な加工や商用レベルを目指すなら、素直にFusion 360を覚える覚悟を決めた方がいいと思います。

(メーカー側も「初心者の入口=Makera Studio」「ステップアップ=サードパーティ製CAM」という割り切りで考えていそうですしね。)

ちなみに最近はデスクトップ5軸CNCの噂もチラホラあり「CAMにもAIが組み込まれて自動化される」なんて話も聞きますが、僕は今のところ信用できません。

  • どんな工程を組むか
  • どの位置にどのツールを使うか
  • どんな切削パラメーターで動かすか

ただでさえ平気で嘘をつく今のAIに、「なんとなくこんな感じ~」で生成されたツールパスなんて怖すぎて走らせられません!

ちょっとしたパラメーターのミスで、材料やツール(エンドミル)を木っ端微塵に吹っ飛ばしてきた僕からすると、CAMの完全自動化なんてそうそう簡単には来ないのではないかと思っています。

Fusion 360が今の地位にいるのも、何年もの間に積み上げられた膨大な技術とノウハウの結晶ですからね。でもいずれは実装されるのでしょうね。人間はすることがなくなりますね。

そして僕はまたムチャをした

……とはいえですよ。

「Fusion 360はライセンス料がたっけぇ!!!」

しかも無償版だと僕がやりたい「4軸加工」が使えないという非情な現実。

  • Makera Studio: 未完成でバグい
  • Fusion 360: 高価で手が出ない(無償版は4軸不可)

八方塞がりになった僕は、ネット上にも極めて情報が少ない中、「Deskproto Multi-Axis Edition」を日本円で約5万円弱で購入するという無茶に出たのでした。

「よし! これで勝つる!」と歓喜した僕を待っていたのは……

『Z1ではDeskprotoの4軸が使えない(今のところ)』という絶望のオチ

だったのですが……。 (※この血と涙の惨劇については、長くなるのでまた次回お話しします笑)

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